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睡眠時無呼吸へのCPAP療法

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)・C-PAP治療

いびきを指摘されたら要注意

寝ている間にいびきをかいてしまう方は睡眠時無呼吸症候群(SAS)に気をつけなければいけません。睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質の低下だけでなく、様々な疾患との関連が指摘されていて、特に心臓の病気に深く関連しているので注意が必要な疾患の一つです。睡眠時無呼吸症候群について適切な知識を身につけ、不安に思う場合には治療を受けるようにしましょう。

また、交通機関(バス、電車、タクシー、トラック等)に従業される方は自身の安全のみならず、公共交通機関に従事する人として、人命を預っているという観点からも注意が必要です。社会としても、その対応が注力されています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群(別名SAS)というのは眠っている間に呼吸が止まってしまう病気で、Sleep Apnea Syndromeの略称でSAS(サス)と呼ばれています。正式な医学的な定義では睡眠時に起こる10秒以上の呼吸の停止を7時間の睡眠中に30回以上または1時間で5回以上確認できる場合には睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

睡眠時無呼吸症候群になってしまうと睡眠時の酸素が不足してしまい、寝ている間にも体に無呼吸の状態によるダメージが重なってしまい、十分な睡眠を得られなくなってしまいます。このような状態が長く続くと体に大きな負担がかかってしまい、やがて日中にも様々な異常が生じてしまうので注意しましょう。

特に注意しなければいけないのが心臓や大きな動脈へのダメージです。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは健康な睡眠を得られている方に比べて心不全や不整脈などの心臓の異常が起こりやすく、糖尿病と合併してしまうと心臓だけでなく腎臓や神経にも大きな悪影響を与える事が知られているので、しっかりと治療を受ける事が重要です。

心不全、心房細動をおこされた方、普段から頻脈気味の方、動脈硬化症の方には、睡眠時無呼吸があることがわかっております。

高血圧の原因として指摘されることもある睡眠時無呼吸症候群は非常にリスクの高い疾患の一つです。高血圧症で内服加療されても中々血圧が下がらない方も調べてみると睡眠時無呼吸が見つかる事があります。また、脳梗塞などをおこした方にも同様に睡眠時無呼吸が見つかる事が多いので、検査が必要です。呼吸器系の疾患のある方にも睡眠時無呼吸症候群は病態悪化のリスクとなります。気管支喘息の加療している方で、中々症状がとれない人に睡眠時無呼吸症候群が潜んでいる事があります。
しっかりと適切な治療を受けて健康な生活を取り戻しましょう。

睡眠時無呼吸症候群になりやすいのはこんな人

顎が小さい人は舌の付け根に当たる舌根部が小さくなりがちで、寝ている間に舌が喉の方に下がってきてしまい、舌根沈下という状態になってしまいます。
舌根が沈下してしまうとなかなか呼吸をうまく行う事ができず、いびきが出てきたり症状がひどい場合には舌根が気道を塞いでしまい、やがて無呼吸に至ってしまいます。

この他にも肥満気味の場合には舌根が死亡などの組織で押されてしまい、舌根沈下が起こりやすくなっています。このため、睡眠時に舌根が喉の方に沈下してしまう事で睡眠時無呼吸症候群になる事が知られていて、肥満体型の方は睡眠に十分注意しなければならないのです。

そして基礎疾患のある方(高血圧症、糖尿病、腎障害、心不全、不整脈、脳梗塞、気管支喘息等)にも併存していることが多いため、注意が必要とされます。

睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群の治療を行う時にはC-PAPを使った治療が一般的です。C-PAPというのは日本で最も普及した治療法で、経鼻的持続陽圧呼吸療法と呼ばれています。寝ている間の無呼吸を防ぐために鼻を通じて空気を送り続け、気道が閉じないようにしておく治療法です。夜間の人工呼吸器に相当するものと考えて下さい。

C-PAP治療を行うと心血管などへのダメージを抑える事ができる事がわかっていて、命に関わるような病気を防いで健康な生活を送る事ができるようになります。C-PAPを利用するためには医療機関で診察を受け、機械の貸与を受ける事が必要になります。毎日使うものなのでしっかりと使い方を身につけ、適切な治療を受けるようにしましょう。
基本的に月1回の受診でその使用状況等を確認して微調整していくことが必要です。

C-PAPの治療を受けている時にしっかりと体重のコントロールを行い脂肪を減少させておくとやがてC-PAPを使わなくても十分に健康な生活を送る事ができるようになります。また、C-PAPを使っても症状が改善しない場合には生まれつき顎が小さく、十分に呼吸の流量が確保できていない可能性があるので、口腔外科や耳鼻科のドクターと相談して手術を受ける場合があります。手術を利用した治療は頻繁に行われるものではないのですが、生まれつき顎が小さい場合や生まれつき喉の奥が狭くなっている方には手術を行う場合があります。

この他にも歯科医師のもとでマウスピースの作成を行い、治療を進めていく場合があります。マウスピースを使った治療では顎が後ろに下がりすぎないように顎の位置を固定する事ができるので、特に機械を使わなくても生活の改善がもたらされます。マウスピースの治療は全ての方に使える治療ではないので、条件が合わなければ保険を使った診療を受けられない場合があります。マウスピースの利用ができるかどうかは歯科医師と相談する必要があるので、興味がある場合には歯科医院に出向くようにしましょう。

睡眠時無呼吸症候群の治療を受けると

睡眠時無呼吸症候群の治療を受けると生活に大きな変化を感じる事だと思います。適切な睡眠を得られるようになると生活の質も大きく変わりますし、運転中や仕事中に眠気を感じる機会も少なくなります。睡眠時無呼吸症候群が原因で交通事故がおこってしまったり、心筋梗塞や狭心症などが悪化してしまうと生活にも大きなダメージを負ってしまいまが、睡眠時無呼吸症候群の適切な治療で症状を大きく減少させる事ができます。ご高齢の方においても、睡眠時無呼吸が原因と考えられる動き、心不全悪化や夜間不眠、頻尿があります。一度精査してその原因を考える事も必要ではないかと考えます。

しっかりと治療を受けて、健康な生活を手に入れましょう。